- 2011-07-21 (木) 22:07
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写真は中澤建築工房設計のオールステンレスのアイランドキッチン。(骨組みまでステンレス。)
STUDIO KAZ 和田浩一氏のキッチンセミナー3回目の報告です。今回は施工会社CREDOの宮本克典氏のセミナーでした。
キッチンに限らずモノづくりにかかわる仕事すべてに必要な内容でもありました。
ユーザーからみればきちんと出来て当たり前と思うモノづくりの世界ですが、
1.設計意図と違うものが出来てしまうことがあるその理由。
仕上げが違う、納まりが違う、色味が違う、などの要因としては、
図面が足りない。設計者と製作者とで共有できてない言葉がある。(例 フィラーか見切りか)。
FAXやMAILのみで連絡している。制作工場に検品に行かない。(検品に行った時点で直せる場合もある。)
2.大きくハズレないためには、完成品のイメージを共有すること。
またユーザーとの関係では完成品のテーマを決められたら良い。(例 まっしろ、シャープに、風がぬける、圧迫感のない、)
機能を追いすぎるとテーマからズレることがある。
あれもこれも追求しすぎるとスタートしたときのイメージから離れてしまうことがある。
ユーザーとテーマを共有することで、予算がふくらむことを避けられることもある。
3.図面指示には、品番だけではなくてイメージ表現も効果的。(例 色品番+色味と模様を言葉で表現する)
4.何でもできます。の工場は要注意。安全面のチェックがない場合がある。(これは私見ですが、見積もりが大雑把なところは
安くても要注意。当たり前なことをやらないことが多い。設計に対して質問の少ないところも要注意。設計図を読み込んで
いない。質問がないと勝手な作り方をしてしまうこともありますね。)
5.建築や設備とのスキマ調整の寸法のラインに、扉などの目地寸法を合わせると全体がまとまる。逆ではない。
6.現場ではなるべくカットはしない。金具付けの加工はしない。なるべく工場で行うように寸法採りと計画を行う。
(たしかに工場でやったほうがきれいでミスが少ないね。これも段取り力か。例 壁際の扉には必ず工場でステイをつける。)
7.扉のフラッシュパネルにはハニカム芯を入れたほうが、叩いたときの音が良い。
ポリ合板は塗料の臭いを吸収して臭くなることがあるのでストック場所には注意。またノンスチレン接着剤のものを使う。
8.誠実な組立職人ならば、1度組立てて、全体の様子をみてまたバラして、見切り材や台輪や巾木まわりをまた調整して組み立てる。
ときにはこれを繰り返すことで全体が強度的に無理なくバランス良く組み上がることを知っている。
それが実行できるような職人との関係づくりも必要。
9.新しい金物などを使うチャレンジ精神もほしい。検品をよろこんで受けいれてくれる工場でありたい。
職人はまずマナーが良いこと。自分勝手にやらないこと。ミスしたときなど報告がしっかりできること。
10.現場の墨だしは設計者と施工者(現場監督や職人)で一緒にやる。
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